出張最終日。都合5ヶ月にわたる日本ぐらしもこれでおしまい。送別会に、20人もの人が集まってくれた。「名目はなんでも、飲めりゃいいんでしょ」などと軽口を叩いてたが、いろんな部署の人がそれだけ集まってくれたのは、ほんとにうれしい。
2次会のカラオケの後、会社にもどって会社のラウンジで朝まで3次会。10人も残ってくれて、いろんなことを話した。あたらしいオフィスのラウンジ、こういう用途にもなかなかいいかも。
アメリカに帰りたがってるとか、日本に呼び戻すと辞める、とか思われている僕だけど、東京のみんなはとてもよくしてくれたし、去るとなるとぐっとくるなあ。実際そこまでアメリカにこだわってるわけじゃないし、とか思ったりもして。
とてもうれしいことがあった。うれしくてなかなか眠れない。
日本最後の日。午後の便なので朝はゆっくりと。
成田につくと、UAのカウンターは長蛇の列。そういえばお盆のおわりだった。UA852便の客が呼ばれてて、列を抜けてカウンターへ。なにかと思ったらオーバーブッキングだった。
正規料金の客とかは、キャンセルもなにも必要なく、ただ「乗らない」ことができるので、航空会社はいつも本当の座席数より多くチケットを売ってしまう。でも、ハイシーズンには、この「何人ぐらいキャンセルするか」の予測が外れることがたびたびあって、予約をした人がその便に乗れなくなることがあるのだ。
カウンターのおじさんは、最初、単にロサンゼルスの経由便(乗り換えたうえで、到着が6時間遅れる)しか空いてないんですよ。と説明する。もちろん、こんなのに「はいそうですか」と答えては馬鹿を見る。何も言わず黙ってると、「もちろん、これは当社の責任ですので、お受けいただければ$100差し上げますが。システム上、たまにこういうことがございまして、、、」というのを遮って。「ええ知ってます。ただ仕事もあるので、できれば遅れたくないんです。その$100で、他の乗客からボランティアを募ってはどうです?」「それもおこなっているのですが、予想以上にオーバーがありまして」
受けずにいると、上長が出てきて交代。「お受けいただけるのでしたら、もう少し金額を出せるかと思いますが」「SFに、電話一本かけさせてもらっていいですか」「もちろんです」ここで電話を借りて社長に連絡。留守電だった。ま、午前につかなくても会議とかあるわけもなし、そんなに困んないんだけどさ。見た目はおくびにもださない。
「もっと早くSFにつける便はないんですか?」「次の便が1時間ちょっと後にありますが、これも今日はいっぱいでして」「他社便に振り替えてもらっても構いませんよ」「チケットを拝見してよろしいですか、チケットによって他社便にできるかどうか決まってまして、、、」「たぶん格安チケットだと思います。普通は振り替えできないでしょうけど、そちらで他社便を購入してもらっても、僕は構いませんが(だいぶ意地が悪いかな)」
「次の便もいっぱいというのは、上の席もいっぱいなんですか?」ここで、この上長、どこかに電話して。「それでは、1時間後の次の便のビジネスクラスで発券いたします」
これ、最初に「はいそうですか」と言ってたら、ただ6時間長く飛行機に乗る羽目になっていたわけだ。結局、主張しないとひどい目にあうということ。僕は得意なほうではないんだけどね。でもやっぱり違いは大きい。学生時代だったら、6時間長くても$100(ひょっとしたら$200ぐらい?)もらうほうを選んだかもしれないけど、やっぱ楽なほうがいいね。滅多に乗れないし。
SFに戻るときは日記が長い。着いたら同じ日の朝だものな。ビジネスクラスは快適そのものだった。フラットではないけど、ほぼまっすぐになるシートや足掛けのおかげで、ぐっすり6時間は眠った。食事も普段とは比べられない豪華さ。
到着。BARTに乗って市内、会社へ。5ヶ月空けたけど変わらないオフィスにデスク。たっぷり寝たおかげで時差もそれほどはつらくない。が、オフィスが寒い。外も寒かったし。なんだか頭いたくなってきたので、早めに切り上げて帰宅した。
夜中に時差ぼけで何度も起きる。しかし朝は起きられず、昼に社長の電話で目が覚めた。全体的にだるい、風邪で休みにしてもらう。次の日曜日に出勤しないといけない用事があるので、振り替えとしよう。
日本から戻るたびに、風邪引いて休んでいる気がする。3度共だ。普段は体弱いとも思わないんだけど、長距離移動に弱いのかなあ。なんとかして予防する方法を作らないと。
夕食、5ヶ月ぶりにお気に入りのNew HongKongへ。「ひさしぶりだね」と店のおばさんに言われたので、「仕事で日本に行ってたんだ」と言ったら、「ひょっとして日本人だったの」と言われた。いままで何人だと思ってたんだろう。中国語を喋れない中国系2世とか?
なんか気が乗らないが、ひき逃げ犯 Tai に電話。「誰だ」と言うので名乗ったら切られてしまった。さらにかけようとすると、なんと携帯が使用不能に。料金未払いなので利用を停止します、というメッセージが無常に流れる。
月3000時間までは大丈夫だから使っていいよ、と Monica に貸していたんだが、限度を越えて使いまくったのか? それを言わずに携帯だけ僕の部屋に戻して。
ひき逃げの治療費といい、この電話代といい、ひどい目にばかりあわされているなあ。
中国映画の大作、英雄-HERO-を見た。さすが白髪三千丈の国、豪快に無茶な映画だった。まぁ、美しい映画なんだけど、空飛びまくったり水の上走り回ったりするのはなあ。
90分のほとんどがチャンバラシーン。剣技フェチとかにはたまらん映画なのかも。
CMかなんかで見たときは、あの原色にどんな意味があるんだろう、と思ってたが、あんまり意味はなかった。単に映像的にきれいだからやってただけ、みたい。
スーパーでコーンフレークの棚へ。なんだかどれも甘かったよな、と思い、「3週間で痩せる!」みたいな健康っぽいパッケージのを手に取る。念のため横の栄養分表示(どの食品にもついてる)を見ると、「砂糖: 一杯あたり10g」とか書いてある。普通の不健康そうなやつをみると確かに18gとかなんだけど。。。
同じく、めずらしく豆乳なんぞ買ってきて、さあ飲もうと注いでいると、パッケージに「バニラ」とか書いてある。不味いからバニラ風味にしてるのかな、と思い内容表示を見ると、「砂糖: コップ一杯あたり8g」。おいっ。この国では砂糖の入ってないものは買えんのか。でかでかと「有機栽培」とか「低脂肪」とか書いてあるけど、砂糖はいいのか砂糖は。。。
砂糖自身は太る太らないとは関係ない、とか誰かに言われたような気もするが、それにしたってこんなにガバガバ砂糖を摂取してたらまずいだろうよ、アメリカ人。
日本からの出張者と、社長の車で、ワインの産地 Napa Valley へ。2時間ぐらいの小旅行k。
ベイエリアでは人気のある観光地なんだけど、僕はほとんど観光してないから、まだ行ったことがなかった。だから、休みをつぶしてのつきあいとはいえ、けっこうよかった。
ワインメーカーがたくさん集まってて、工場見学とか、試飲をさせてくれて、おみやげを買うというのがだいたいのパターン。まず、Sterling Vine Yards というところに。 ゴンドラに乗って丘の上に行くという趣向で、そこで4,5種類ティスティングして、すっかりいい気持ち。
そのあと、映画監督のフランシス コッポラ(ニコラス・ケイジの叔父さん、って逆かふつうは)がオーナーのワイナリーに行った。こっちは、コッポラというブランドで、ワインを出してて、SF市内でもけっこうスーパーとかで売っている。
地獄の黙示録とか、タッカーにちなんだ展示とかもしててね。ここはワインの味がどうこうというより、コッポラの名前だけで、もう人はいっぱいくるし、ワインも売れてしまう。庭とかすごい立派で、いい感じのところ。
で、夜は戻ってきて、Oaklandの韓国焼肉屋で焼肉。ソウルで食べたときから、ほんとの韓国焼肉は大好き。小皿でキムチ等が10種類以上出てきて、肉もおいしいけど、すごく野菜をたべたなー、って感じになる。