同僚の2週間の出張も終わり。ほんとよく働いてくれた。7時に仕事を切り上げて、周りの人たちと飲み会へ。僕は半月後にまた会うから、通訳してたんだけど、「ピロシキ? ああ、風呂敷みたいなやつね」なんて訳せないって。
9時に中座して渋谷へ。出張で東京に来ている前の会社の同僚と会う。同期でもあり、その能力を認めている、というと偉そうだけど、おたがい頑張ってきた仲間。この一ヶ月、転職してからの近況を話したり、楽しかった。僕と同じような不満は抱えているはずで、たいへんだなあとは思ったが、むこうは家族持ちなので僕みたいに好きなように動くのは難しいだろう。
昼間で寝ていた。毎日残業で5,6時間しか寝てなかったので、土日がほんとうに助かる。それから洗濯や掃除などしていると、すぐに夕方に。今日は転職報告andさよならパーティーだ。
渋谷へ。ちょっと早めに行って、幹事とLoftへ。会費から餞別をもらえるというので、急須、湯のみ、茶筒と茶盆のセットを買ってもらった。いつも仕事場では紅茶を飲んでるので、これをアメリカのオフィスで使わせてもらうことにしよう。
スペイン坂にある中華料理屋へ。パーティーは、準備が遅れて一週間前の案内だったのに、25人もの友人知人が来てくれた。大学、大学院、前の会社の上司や同僚、そして今のフラットメート達。ほんとに来てもらいたい人しか案内してないので、僕はとても楽しかった。来てくれたみんなもそうだといいんだけど、できればそれぞれの人ともっと話したいことがあったような。ぜひアメリカに遊びに来てほしいものだ。
参加者それぞれのポラロイドを取って、コメントを添えてもらったものをアルバムに貼って渡してくれた。幹事のmazに感謝
コメントの中で最もふるってたのが、李白の漢詩を書いてくれた人。リハクと言っても南斗五車星じゃないよ。
黄鶴楼送孟浩然之廣陵 黄鶴楼にて孟浩然の広陵にゆくを送る 李白 故人西辞黄鶴楼 故人 西のかた黄鶴楼を辞し 烟花三月下揚州 烟花 三月 揚州に下る 孤帆遠影碧空盡 孤帆の遠影 碧空に盡き 唯見長江天際流 唯だ見る 長江の天際に流るるを
そういえばこんなの習ったような気が。ちょうど三月だし。正確には陰暦だろうから違うけど。うろ覚えだけど僕の気に入ってるのがお返しにちょうど良かったので、ネットで検索してメールで返歌した。
贈汪倫 汪倫に贈る 李白 李白乗舟将欲行 李白舟に乗って将に行かんと欲す 忽聞岸上踏歌聲 忽ち聞く岸上踏歌の聲 桃花瓢水深千尺 桃花潭水深さ千尺 不及汪倫送我情 及ばず汪倫が我を送るの情に
Chikaの新しいボーイフレンドのTJが来ていた。横須賀の軍人さんだそうで、前のStevenに続いて長身で細身の黒人。なんかすごいシャイな人らしく、コンチハ、といったきり。夕方、こそこそ出て行くのでなにかと思ったら、Chisaが間違って彼のタマを踏んづけてしまったそうな。基地に帰って医者に見せると言っていた。車で2時間かかるのに、また戻ってくるってさ。
Kayneの友人のSheinが来てた。僕とKikoが一緒に晩御飯を作って食べてた横で、ビール飲んで映画観てた。Divaっていう80年代の映画。日本に来て8年のカナダ人で、日本人と結婚して7年になるらしい。いちおう日本語を話すんが、話す量は多いけど意味が読み取りにくく、英語でしゃべってくれたほうがいいよという感じ。2回ほどKayneの部屋に入ってなにかしてるので、なんだろうとは思ったが、Kikoが、ハッパの匂いがすると言うので、ほんとかよ、とびっくり。Kikoもイギリスで他のフラットメートが吸ってたので匂いを知ってるだけで、気がするだけで違うかも、とはいってたが。しかしそんなの吸ってるかなあ。
土曜から、右目の白目のところに血だまりができてる。鏡をみてぎょっとしたんだけど、見えないわけでも、痛いわけでもないので、様子を見てた。でも、会社に行くと、ありがたいことに医者に行けと勧めてくれたので、忙しい中昼から近くの大学病院に。
直接大病院に行くのは、あまり誉められたことではないのだが、会社の近くに土地鑑ないし、会社の人が紹介してくれたところに行った。眼科だけでも大待合室にたくさんの診察室があり、かなり待たされた。症状聞き取りでは、数週間前から花粉症であることを話した。
医者に目玉を見てもらったが、たいした問題ないので何日かしたら消えるよ、というものだった。高血圧か、なにかものすごく力んだか、どこかにぶつけたらこうなるというのだが、どれもやった記憶がない。寝てるときにぶつけたのかな。アメリカ行く直前の謎の病気とかじゃなくて、よかった。
半村良が亡くなったそうだ。取り立てて好きな作家というわけではないのだが、「太陽の世界」はちゃんと最後まで書いてほしかったなあ。なんで辞めちゃったのか知らないけど、途中で止めるなら全80巻とか宣伝しないでほしい。ま、公約通り続ければそれでいいってもんでもないけどさ。何とは言わんが。ご冥福をお祈りします。
お休みをもらって、国際免許を取りに行き、住民票の転出届も。国外転出は2度目。これは出しておかないと住民税がかかるからね。 あと各銀行の手続きなど。
会社を早くあがろうと思ってたのに、仕事が押して遅くなった。渋谷のビックカメラに着いたときにはもう閉店。Tower Recordに行って今日発売のフレンズ5th season 4,5,6を買ってきた。明日航空便を送るので、それで送ってしまおうということ。どうせ出発前に観てる暇ないし。アメリカ本国だけはビデオもDVDも出てないんだよね。
帰ってきたらもう眠いが、荷物をまとめなきゃ。ここで送り忘れると、あとはスーツケースで持っていかないといけないので、忘れ物がないように。今回は容積としては少ないが、けっこう時間かかる。未明に就寝。
朝普通に起きた。できれば午前中、とおねがいしてたが、なかなかこない。11時過ぎに運送会社到着。航空便分の荷物を発送した。フライトが確定してなかったので、船便もまだ日本を出てないらしい。だから船便で送った分が向こうで受け取れるようになるのはかなり先になってしまう。
今回の転職を紹介してきた紹介会社の別のヘッドハンターから「転職しませんか」というメールがきてびっくり。紹介したばかりの人がまた転職しちゃったら、紹介会社として困るだろうに。いいかげんだなあ。
午後はフラット維持に関する作業など。夜、銭湯へ行く。ネットで調べてみたら、この前行った駒の湯よりも近くに、いくつも銭湯があることがわかった。今回は千代の湯を試す。駅のすぐ近く、駐車場の奥に、たんに塀が切れたようなところがあって、そこを入っていくと入口があった。よくこんなところに、という感じで、店構えも伝統の番台スタイル。客は少ない。スチームサウナが無料で使えてよかった。世田谷って銭湯だらけなんだねぇ。
日本で終えておきたいところまで、仕事が終わらないかも。向こうからのメールに返事を書いてると、作業がフルには進まないから。ま、もともと説明がほとんどないものを理解するのだから大変なんだが。
しかし、何の苦もなく理解しちゃった人もいるらしいんだよなあ。プログラマーとしては2流なんだろうか。一番得意なのは開発よりも開発プロセス改善かもしれない。
SFでのシェア募集にいくつかメールで問い合わせている。まだ現地にいないもんだから見学にも行けないし、不利は不利なんだけど。一つ、相場よりかなり安いのがあって、「ここに電話して見学時間を調整して」という返事をもらったので、時差を気にして昼過ぎに電話した。しかし、"It's been rented."と言われてしまった。残念。
夜、職場でボウリング大会ということで、東京の人たちに忘れられないよう参加したかったが、疲れてるしやることあるしで欠席。早めに、といっても9時ちょっと前に帰宅。
出発日。夕方の飛行機なので、朝は出社するかと言われたが、さすがに今日は勘弁してもらう。
朝、KikoとKayneは会社に行くところであいさつ。Chikaは帰って来てなかったのか、あいさつできず。また出張ででも来るからいいか。
今回はさすがにスーツケースだ。荷物をまとめ、部屋を片付けて掃除して、なんてやってるともう昼。近くで適当な食事をして、成田へ。半蔵門線、TCATからリムジンバス。
空港でチケットをもらい、チェックイン。行きの飛行機用の保険を買って、当座の金を両替。住居を借りるときに一番お金が必要そう。たぶんそういう時は小切手で払うのが普通なんだろうけど、口座や小切手がいつ持てるかわからないし。現金で持っていくことにした。
ANAのエコノミーも、全席テレビつき。映画のセレクションは
- The Road Home/我的父親母親
- かあちゃん
- The Princess Diaries(プリティ プリンセス)
- Hardball(陽だまりのグラウンド)
- Hearts in Atlantis(アトランティスのこころ)
- Serendipity(セレンディピティ)
映画は一本だけにして、4時間ほど寝る。2本目の映画にいかなかったのは、仕事だからちょっと遠慮してるのかも。起きた後は、Hardballの後半を見た。 キアヌリーブスのがんばれベアーズ+ちょいシリアス物
到着は朝9時前。同じ日の朝に時間が戻った。入国審査は長蛇の列。ビザのおかげで特に問題なく入国。申告するものあるか、に、いいえ、と答えると、そのまま向こうから出てよし、と言われる。
タクシーでオフィスに到着。高層ビル群の中の一室。入っていくと先月出張で会った二人を含めて全員がいくつかの部屋にわかれて仕事をしていた。あと電話とメールでしか会ったことのない残りのメンバーにも挨拶し、用意された自分の席につく。席の横の窓からは、通りをはさんで向かいの高層ビルが見える。
やがて昼になり、全員で昼食に行くことに。いこうとした店がどれも人でいっぱい。St. Patrick Dayとバスケットの試合のせいらしい。海の近くまで歩き、ベンチのある通り沿いのファストフードで各自好きなものを買い、食べた。僕はピザ一切れ$3.55とフルーツジュース$1.2
午後はさっそく仕事にかかったが、途中抜けてSocial Security Numberの申告に。事務所まで歩いていって申告。この番号を取らないと、銀行口座も開けないしいろんな契約もできないということなので重要。2週間ほどかかるらしいのでそれまでたいへんだが、申告は受理された。
夜。金曜の夜ということで、6時過ぎぐらいにはみんな帰っていく。社長に案内されて当座取ってくれた宿に向かう。シンプルな安宿だがとにかく便利な場所(会社のそば)なのでそこそこの値段。最低限のものは揃ってるし、とりあえずここを拠点に部屋探しだ。
社長と夕食に。中華街に行って鳥肉麺を食べた。$5.75でチップ$0.75。カフェに移って雑談。別れて部屋に戻って9時。いいかげん眠かったので就寝。しかし、夜中の2時に眼が覚めてしまった。
なんとか眠ろうとするが、どうにも寝られない。テレビはやってるけど、料理番組(なぜ深夜に?)とテレビショッピングかビデオクリップ番組だけ。
4時半には、腹が減ってどうしようもないので、外に。危ないのかもしれんが。いちおう1ドル紙幣10枚ぐらいと20ドルを一枚だけ持ち、あとは何も持たずに出る。
中華街を上りきって右に折れ、マーケットストリートをぐるっと散歩したが、一軒の店も開いてない。マックは看板はついてるが、営業時間は6AM-7PM(!)とか書いてあるし。こんなに何もないのに、バスは走ってたり、たまに人とすれ違う。すれ違う相手が3人ぐらいだとちょっとびびるが、つとめて地元民のふりをして歩く。
街角の新聞箱から無料の住宅情報誌などを取って、それを持ってホテルに帰る。フロアにあったベンダーマシンでサイダーを買う。$0.75。一ドル札で釣りが出るので感心したが、5種類全部炭酸とはね。多少お腹の減りは解消したが。眠くならない。結局朝7時ぐらいまで寝付けず、そのあとやっと寝ることができたようだ。
ドアを叩く音で目が覚める。「部屋の掃除に来ました」とか言っている。返事になってるのかなってないのか、自分で覚えてないなにかを叫ぶと、去っていった。時計を見ると10時。12時に社長に電話することになっているので、この掃除のおばさんのノックは助けになった。
髭をそり、シャワーを浴びて街へ。軽食の店はそこそこたくさんある。ピザ、ブリトー、カフェ、中華、ケバブなどあったが、ベーグルを選ぶ。ベーグル$2.95。お茶$1.10。昨日も思ったけど、コーヒーだったら25セントとかなんだよなあ。お茶といってもお湯とティーバッグくれるだけだし、頼む人が少ないのか、一発で通じないこともあった。紅茶飲みにはつらい国だ。アメリカンコーヒーに転向するか?
家に帰り、前からメールで連絡を取っていた、Nob Hillのシェアに電話連絡。今日いまからはどうか? と聞かれたので、見学に行くことに。枕元にチップを置いてホテルを出た。ホテルからは5ブロックほど。ただしずっと上り坂。かなり急だ。何本か横の道にはケーブルカーが走ってるくらいだからな。ふうふういいながら指定の番地に到着した。
玄関でブザーを鳴らし、開けてもらって4階へ。エレベーターがドアを手であけるかなり旧式のもの。小柄な長髪のアジア系の女性が部屋のドアを開けて待っていた。フラットに入る。靴は脱いで生活してるみたいだが、履いたままでいいというのでそのまま。左が彼女の部屋、正面に開いてる部屋。厚手のカーペット敷きで6畳ぐらいか。前には窓があり、隣のアパートが見えはするが日あたりはいい。カップボードが半畳。入口から右手にバストイレ、さらに右がリビングルーム、リビングの奥がキッチン。開いてる部屋はunfurnishedでなにもないが、リビングやキッチンには一通り揃っている。また、リビングの奥のドアを開けると階段があり、そこをあがると屋上だ。高層ビル街やツインピークスが見えて、かなり気持ちがいい。
部屋に戻って彼女と話す。7年前に台湾から来たとのこと。unfurnishedなのでベッド等は自分で買う必要があること、キッチンやリビングの電化製品、食器、テレビ等はすべて使えること。など確認。
ゲストとかを泊めるのはどうか、と聞いたら、問題ないけど前もって誰が来るかは予告してほしいとのこと。前のフラットメート(女性)は、いつも違う男性を泊めていたので困った、いわゆるOne night standばかりね、と、非難がましく言うので、それは個人の自由じゃないですかと答えたが、そうなんだけど、自分が知らない人が、そして多分連れて来た彼女も名前とかを知らない人が家に出入りするのは、セキュリティ面で良くないでしょ、と言われたので、それもそうか、と思った。その連れてこられた人が、勝手に物を盗っていったり壊していったりしても、責任の取らせようがないものね。
まだ最初の物件なので、相場がどうなのかよくわからない。ただ、彼女は信頼できそうだし、静かな生活が得られそうだと思った。今朝他の女性も見学に来たということで、早くデポジットを払った人が部屋を取るという、first come, first servedで。他にも見学の予定があるので、あとで連絡する、と言って辞した。
アパートメントを出たところで、社長が奥さんと車で待っていてくれた。ここの番地と見学が終わりそうな時刻を伝えておいたのだ。社長の奥さんは初めてあったけど、きれいな人だ。でも社長と一緒で飾らない感じがいい。
車で、いくつかコンドミニアムを案内してもらうことに。まず行ったのは、金融街から東に徒歩10分ほどの場所、昔、10年前に社長が初めてSFに来たときに住んでたところ。Trinity Towers。Rental Officeに行って、セールスの人に部屋を見せてもらう。4階と3階の部屋で、Studioが月$1250。
次が、ベイブリッジのたもとに近い20階立てぐらいのコンドGolden Gateway Centerの14階のstudio。ベランダからベイブリッジが見えるものすごくいい部屋。キッチンなども立派で、食器洗い機までついてる。$1625という値段を聞いて絶句。さらに南に行って、湾のそば、ダウンタウンまでは徒歩20分か無料シャトルバス、というGolden Gateway Center、こちらは低層で、温水プールが3つあったりする。緑も多い。ここが$1275。
いくら立派で広くてプールやジムがついてても、一部屋に16万円も払えないよ。と弱音を吐いたので、ちょっと危険な地域の休めのアパートに連れて行ってもらう。Market通りx8th通りのアパートは、実際には使う気になれない小さいプールとジムがついて、$800。住人は学生が中心ということ。さすがにこれまでのよりみすぼらしいけど、ここはfurnishedでベッドがついてるし、悪くない。会社までは地下鉄2駅になってしまうが。
ここでジャパンタウンへ移動。ここにも情報があるということで、日系スーパーの掲示板を見る。ちょうど社長の目の前で、シェアメイト募集の広告をはっていった若い男性がいたそうだ。その場でひきとめて質問しようか迷ったということだが。でも、サンセット(太平洋側に近い)だったので、バスで20分とかかかりそう。
ダウンタウンからそう遠くないところで、「部屋あります。日本語、中国語、韓国語OKです」という激安の募集広告発見。電話番号をちぎって持ち帰る。
ジャパンタウンの2階で晩御飯に。お好み焼き屋に入る。定食や寿司もあり、なんだか妙だ。一枚$8ぐらいのお好み焼きやモダン焼きを食べる。店は客でいっぱいだった。それも日系じゃないのも多い。2階建てのモールの中は、紀伊国屋書店、たくさんの日本料理店以外にも謎の呉服屋とかおみやげ屋など、どうみても日本人が買うとは思えないインチキ日本風の店があり、しかもにぎわっている。エキゾチックな観光地としてもうまくいっているところのようだ。
ホテルに帰る。明日の朝出て行くのはどうみても不可能なので、延泊を頼む。とりあえずあと2泊。あと、これまで使った電話の額がわかるか、と聞いたところ、明細をプリントアウトしてくれた。
部屋に戻って明細を見たが、市内は一回100円ほどだが、携帯と市外向けは一回300円も取られている。6,7本の電話で2000円とかだ。こりゃたいへんだ。気軽にかけられないな。
と思いつつ、肌寒い中公衆電話からかけるのも嫌だし、部屋からさっきの激安広告の番号に電話。すると、なまりのある男性が出て、今運転中だから後で10時前後にこっちにかけなおすという。車内の誰かがメモを取っているようで、こちらのホテルの番号を教えたが、電話の後ろで複数の子供の声も聞こえた。運転手らしい男性はどこかから帰宅する途中と言ってたが、この人とのシェアではないのか、それとも子供のいる家族とシェアなのか。
10時半頃、ホテルの部屋に電話がかかってきた。さっきの男性。広告の部屋の場所を聞くと、なんとこのホテルから1ブロックしか離れてない。このホテルが会社から2ブロックだから、会社からもとても近いということになる。こんな便利なところで他の半額に近い値段というのはいったいどういうことか、と思ったので、「とてもいい場所ですね、相場よりかなり安いと思うけど、何か理由があるの」と聞いたところ、「べつに。ただナイスな人たちが住んでいるだけですよ。部屋はちょっと狭いかもしれませんが。10フィートx10フィートの部屋なので、荷物の多い人はだめかもしれません。あなたは荷物多いですか?」ということだ。まとにかく、明日の10時に見に行く約束をした。
TVを見ながら日記を書き、1時頃就寝。
朝。スタバ。他の店が開いてない。日曜日だからか。小さいサンドイッチとサラダ、お茶で$8。高い。
10時。Grant Aveの中華街のゲート近くにある部屋を見に行く。ドアからすぐ階段で2階に上がる。中年のアジア系男性が待っていた。この人が昨日の電話の人らしい。
2階に3部屋、3階に5部屋の8人が住んでいて、トイレが二つ、シャワーがなんと1つ。横の部屋がキッチンで、狭いアパート中に中華料理の匂いが充満している。 みせてもらった部屋にはソファベッドと机があって、それでもういっぱい。4.5畳もないかも。窓はあるが窓の外はもう他の部屋の窓。値段($498)だけ見て、絶好のロケーションにしては安いと思っていたが、実際の様子を見ると、値段相応というか、いくら会社のそばに住む主義でも、これはきついかも。
早々に辞して、次の約束へ。North Beachという地区にあるフラットシェア。3部屋借りて1部屋貸したいという女性のところ。電話をかけて、聞いた通りまで20分ほど歩く。中華街を抜けてその先、イタリアンレストランが多い通りのさらに先。急な坂を上った先、ケーブルカー沿いにその建物はあった。
ブザーを鳴らして階上のフラットへ。リビングに男性が居てテレビを観ているが、これは彼女の弟らしい。よくテレビを観にきてるということ。リビングからの景色には圧倒された。高いところにある建物だからだろうけど、ダウンタウンの高層ビル街、コイトタワー、二つの尖塔を持つ教会、坂の下の方角にはフィッシャーマンズワーフとその先の湾、さらにアルカトラズ島が見える。部屋を見せてもらう。隣家に囲まれてはいるので、部屋からの景色は良くはないが、日当たりや風通しは十分。広さは6畳ぐらいか。
さらに、各階の住人が自由に出入りできるという屋上へ。デッキチェアとテーブルがある。すごい眺め。リビングから見た景色よりもさらに広い範囲で、遠くにベイブリッジも見える。絵葉書のような景色が広がる。
このアパートメントの持ち主は、今は引退して郊外に住んでいるイタリア人の大家。85歳ぐらいか。彼が子供の時に建った建物らしい。このあたり一帯はイタリア人が多かった地域で、イタリア料理店が多いのもそのため。。
部屋は、今この物件を借りている彼女、Chrisからの部屋の又貸しになる。といっても、又貸しは別に違法ではないとのこと。イタリア人大家との契約に僕の名前を加えるのは、大家が嫌がっているらしい。
これはなぜかというと、SF市内で、一定以上昔に建てられた建物には、rent controlという制度があり、毎年2%しか家賃を上げられないような法律があるから。Chrisはここを6年借りていて、2年前に不動産が高騰したときも、大家はこの法律のせいで家賃が上げられず、相場から見ると格安で借りられているらしいのだ。そこで僕が契約に入ると、Chrisが出て行ったとしても、僕がその低い家賃を引き継げてしまうので、大家としては嫌がっているということ。僕が又借りしてるだけなら、たとえば僕が一人で借りることになった場合、大家はまったく新しい家賃を設定できるということ。もっとも、今の格安、という家賃も、べらぼうに高いんだけどね。
ま、このChrisさんも、できれば一人で住みたいというふうな感じだけど、さすがに家賃が一人で払うには大きすぎるんだろう。なるべく静かで邪魔にならないフラットメートを探しているということだ。感謝を述べて立ち去る。
その後、大学の同級生で、大学院と仕事でアメリカに6年住んでる友人Toshiに、サンホゼから来てもらい、ノースビーチのイタリア料理やでパスタを食べた。
友人は車で来てたので、金門橋を渡って反対側の駐車場から橋を眺める。観光客でいっぱい。その後、そいつが服を買いたいというので、ダウンタウンのMacy'sへ。僕は、輸送中だけど服は足りてるので見るだけ。高いなーとは思った。
その後、ユニオンスクェア近くのパブで、セントパトリックデイということで、ギネスにつきあう。パブでもチップが要ります、ということだけど、これをどう渡すのかが難しい。
夕飯は、その近くのステーキ屋。プライムリブステーキ。チップ込みで$18ぐらい。
夜。まだ考えないではなかったが、家賃の高さ以外はすばらしいと思えた、昼間のNorth Beachの部屋を取ることにした。Chrisに電話をかけて、部屋を取りたいと告げる。リファレンスがほしいということだったので、僕の上司の名前と電話、実を言うと小さな会社なので僕の電話と同じ番号なんだが、を教え、彼に僕のことを聞いてみてくれと頼んだ。
朝、Deliでサンドイッチと茶を買う。8:30に会社につくが、ドアが開かないのであせった。ノックしたらRonがあけてくれた。7時からいるという。
昼はフードコートまで歩き、スープを買う。クラムチャウダー$4.75とパン一切れで$5.75。けっこうかかるな。同僚と3人で食べる。普段はみんな一人で食べることが多いようだが、僕が困らないか気を使ってくれてるんだと思う。
仕事のやり方に、かなり改善する余地があるのがわかった。改善するにも手間がかかるので、早く新しい機能を作れという今の状況でどこまでできるかわからないが、こちらの会社でも、日本側でも、重要な問題だと思う。
土曜日に見に行ったフラットの人、台湾人女性に、電話で断りをいれようと思いつつも、帰宅が11時になってしまった。電話のほうが誠実な気がしたが、メールで断りの連絡を出した。
プログラマーの同僚、中国系アメリカ人のEricと夕食へ。Jacson Street沿いの店へ。彼のいきつけの店の一つということで、広東語でおすすめを注文してもらう。
「豆芽」という豆を発芽させた青菜を茹でたもの。2倍以上のサイズのオイスター6つ。上げたポークリブ。卵で作ったデザートかと思ったらゴハンにのせて食べる丸いやつ。16ドル。ふつうの夕食としては安くないが、量が多すぎたのが一つ、それから、どれも非常においしかったので、満足。
テレビのニュース番組で Avalance warning というのが出ていた。SFから東にずっと行ったところの山岳地帯を通る国道を通ることは勧めない、というもの。山のほうはそんなすごい天候なのか。
今日の昼食は、近くのブリトー屋で買ったベジタブルブリトー。天気が良いので、近くのビルの前の植え込みの囲む大理石の上で、すずなりに座ってる人に混ざって、ブリトーを食べる。
夜、またもEricと。彼は夜型で、どのみちいつも外食だということなので、いっしょに食べようということで。別の中華料理屋。中華街北の外れ、Broadway 沿いにあるGreat River。シンガポール以降大好物になりつつある海南鶏飯。$10。比較的安い。味は特にすばらしくもないが、まあまあ。
さて今日は何を食べようかということで、SOHOまで歩く。Mell's アメリカンフード。50'sスタイル。Ground Round Plate. ハンバーグとマッシュポテトと野菜とパンで12ドル。
Metleon 2年前にも来た、シネコンを含んだショッピングセンター。以前来た時には子供向けの科学実験おもちゃを売っていた店がつぶれてて、かわりにバンダイのショップが出来ている。ガンプラとかアニメ・マンガの英語版を売っている。
Ericの上の弟のAlanが車で迎えにきたので、ホテルまで送ってもらった。彼も技術者で、来週は出張でソウルへ行くという。
近くの銀行に行って口座を開設。会社の紹介ということで、仮のチェックブックまでくれた。チェックの使い方はもうかなり忘れてきているが。ATMのカードは後日郵送しますということだ。
昼、ホテルをチェックアウトして、タクシーでNorth Beachへ。Chrisも家にいて、部屋に入った。といっても部屋にはほとんどなにもない。
「ベッドはどうするの?」といわれたので、これから買いにいく。布団を考えてるんだけど、といったら、電話帳を貸してくれた。電話帳でいくつかの店の住所を控える。その後San JoseからToshiが車で遊びにきたので、その車で布団屋へ。
布団屋のFutonってどんなんだ、と思ってたけど、ソファベッドや折りたたみベッドのようなものに見える。別に床にひくようなものではない。隣にベッド屋もあったのでそちらも見てみたが、ベッドのほうはフレームとスプリングのセットで$400とか言ってて、ちょっと買う気がしない。しかも、ほとんどがクイーンサイズ以上のベッドだ。アメリカ人は大きなベッドが好きらしい。どう転がっても快適に寝られるからいい、とベッドやの店員は言うが、部屋がでかいからそんなのが置けるんだよ。と思わないでもないぞ。
布団屋に戻って、組み立て式ソファベッドのようなのを買う。$166にtax、今日の夜の配達で$20。組み立ても$20だと言われたが自分で組み立てることにした。けっこうかかったなあ、と思ったが、まだ落とし穴があって、ベッド屋でも布団屋でも、かけぶとんにあたるものは売ってないんだよ。当然のような顔をして、「そういうのは他所で買ってください」といわれた。しょうがない。電話帳ひいて、9th streetのBed Bath and Beyondという店にいき、布団やまくら、カバー等を購入。
ショッピングセンターの中の電気屋で携帯電話を購入。こっちの携帯は種類が少ない。その会社のは6種類しか置いてなかった。Samsonの。$99だけど$50のキャッシュバック有り。手に取るとずっしりと重い。
携帯の本体はここで買うが、それを開通させるには電話会社と手続きをしなければ、と店員に言われる。店員がそのactivation centreに電話して何やら話してたが、「ここからは本人じゃないと」といきなり電話機を渡されてしまった。コールセンターがアメリカのどこにあるのかわからないが、相手の言ってることがよくわからず、たいへんな思いをした。また、いろいろ複雑なやりとりはあるし、ぱっと聞いてもどういうサービスなのかわからない謎のオプションを次々と勧めてくるし、小一時間も話してただろうか。これはほんとうに答えた。こんな英語力でやっていけるんだろうか。
そのあとSafewayで買い物し、家に帰って落ち着いた。と思ったら財布がない。さっきSafewayで使ったのに! 部屋中さがしてもない。もういっかい外に出て、Safewayまで往復して道を見てまわったけど、暗くてよくわからない。いきなりやっちゃったなあと暗い気分で家に戻る。やがてソファベッドが届く。組み立てしてもらったほうが良かったと思いつつ、なんとか1時間以上かけて組み立てを終えて、寝た。
朝も財布を捜すが、部屋からはみつからない。日曜だが、オフィスに行く。ウェブで紛失に関する諸々を調べる。
日本のカード会社に電話をかける。会社によっては、海外からの番号を用意してなかったりするし、日本での昼間しか受け付けなかったりする。昨日入手した携帯では、国際電話はまだ有効にしてないので、公衆電話からかけるしかないのか。けっこう紛失届って大変だ。銀行のカードも届けないととは思うけど、日本の銀行のカードだし、こちらであれを使ってもお金がおろせるわけではないから、まだいいか、どっちにしても面倒だなあ、と気が重い。
夜、近くの警察へ。落し物の届け出をする。紙に住所氏名や落としたものの内容、落としたと思う時間など書いて渡したら、コンピューターに登録して紙切れをくれた。これがこの件についての事件番号だという。紛失証明は一週間後ぐらいに出せると思うので、この番号を使って連絡してくれということ。
会社に電話。Nancyと名乗る女性。財布を拾ったんだけど、名刺が入ってたのでかけた。ということ。びっくり。
会社が終わってから、聞いておいたNancyの家に電話。すぐ近くに住んでいるそうだ。こっちの住所を言うと、じゃあ今からどこそこの交差点に来て、というので言った。1分ぐらいか。むこうからヒスパニック系の中年の女性が歩いてきた。挨拶する。「これでしょ」と言って渡してもらったのは、間違いなく僕の財布だ。中身もそのまま。どこで見つけたか聞くと、どうも僕の家の前付近らしい。
ものすごく助かった、ありがとう、と言いたいが、語彙が少なくて感謝の言葉が出てこない。「私も財布を落としたことがあって、結局出てこなかったけど、財布を落とすのがどんな気持ちかわかってるから、いいわよ。」と言ってくれた。Great Neighbourhoodだ! お礼したかったので、入ってたうちドルの分のほとんどを渡してわかれた。ただ、今考えると、カード類や日本の免許証など、なくなってたらたいへんなものもたくさん入ってたし、もっとたくさんお礼を渡すべきだったかもしれない。なんといっても、現金だけ抜き取って財布は捨ててしまえば、彼女はもっと儲かったのに、わざわざ連絡してきてくれたのだから。
早朝、航空便が届いた。エレベーターのないところを上まで4箱運んできてくれた運送屋には頭が下がる。この荷物が届いて、ちょっと生活が改善されたかな。
朝、会社への道すがら、警察署へ。事件番号を書いた紙を見せて、紛失届をキャンセルしてもらった。ほんとありがたいことだ。サンフランシスコ、そりゃ悪いやつもいるだろうけど、いい人もたくさんいる、ような気がしてきた。
今日のお昼は、仕事が忙しいのでオフィスに買って帰る。近くのunderground、アメリカなので地下だね。地下にある、フードコート。フィリピン、タイ、日本、中華、フレンチベトナム、メキシコ料理の店がまとまってあるところ。タイ料理の店で、Chou-menにチキンカレー、まっしゅるーむと野菜炒め、のおかず二品をのせてもらい、$7。おいしいけど多かったので残す。やはりアメリカでは残すことを覚えないと、どんどんお腹が大きくなってしまいそうだ。
銀行からキャッシュカードが届いた。これでやっと、簡単に給料を下ろせるようになった。
読者のmtさんからメールで情報をいただいた。なんでも、フラットシェアをしている男女をえがくドラマが始まるそうだ。出演者によるシェアリングの印象というのを読んだが、まあ役者さん達はあんまりシェアに興味はないみたいだね。
「シェアリング」という違和感のある名前はどっからきたんだろう。とかも思ったりして。詳細をまったくしらないまま大胆にも予想させてもらうと、この二人は最後にはくっつくだろうね。これまでの取材でも、マスコミの人ってすぐシェアを男女の恋愛に持っていこうとするんだもの。そしてドラマを見て勘違いしたシェア希望者がまた増える。。。
昼、会社の近くのワンタンメン専門の店でワンタンメン。$2.90は安い。めずらしく日本人向けのサイズだというのもあるが。野菜も取ろうと頼んだ青菜のオイスターソースかけ$3.5のほうが高い。
夜、Ericの弟のKenがダウンタウンまで車で来てくれたので、3人でGeary/16thにある上海料理店、老上海へ。Ericは北京語は苦手だから話したくないそうで、Kenがなんとか注文をしてくれた。くらげ、餃子、小龍包、ウナギに似たもっと小さいやつの炒め物。小さい餅のようなのがたくさん入ったちょっと甘めのスープ。さいごに餅のないぜんざい。合計$46+チップ。僕が$20払ってあとEricが払った。Ericはまだ学生のKenにおごってやってるようだ。
土日ずっと書き物。11時ぐらいに屋上にあがる。最上階に住んでいるLoriが、水着で日光浴していた。軽く挨拶。彼女もダウンタウンで働いているらしい。よくよく聞いてみると同じビルだった。僕は椅子に座り、ノートパソコンを出して書き物を始める。彼女は新聞を読んでいたが、やがて部屋に戻っていった。
2時間もするとバッテリーが切れたので、部屋に戻って続き。3時頃、腹が減ったのでWashington SquareでやっているOyster Festivalへ。昨日も一日、アイリッシュ音楽が流れていた。入場料は無料。ステージが組まれて、バンドが演奏している。芝生にはたくさんの人が座ったり寝転がったりしている。まわりにはギネスなどのアルコールや生牡蠣のテント。入口でIDを見せると、腕に「飲酒可」を表す紙のバンドをつけてもらうようだ。パスポート持って来てなかったのでつけてもらわなかったが。もともとあんまり飲まないし。
BBQ Oyster3個$5を並んでゲット。おいしいけど食欲が刺激されてしまった。そこで、フィッシュアンドチップスを$6で購入。油で気持ち悪くなりながらも、演奏を聞きながら食べきった。4時半頃にはもう寒くなってきたので、まだまだ人でいっぱいだけど家に戻る。家のリビングのソファに寝転がって作業を再開すると、窓のそとからは演奏が聞える。
夜、Safewayへ。今回はじっくり見て回った。どこになにがあるかはだいたいわかったけど、日本にない面白いものや日本と違うものについては、まだまだ発見の余地ありだ。買い方や割引の仕組みなども、違いそうなものがある。物の値段についても、よくわからないな。車で来て大量に買うと安くなるものはいっぱいあったけど。帰りは登りだけど、10分くらいか。前回の反省から、今日は薄着にしてみたので、疲れはしたけど汗はそれほどでもなかった。